ジョイント部分の切り離しも無事に終わり 下地作りのセルロースコーティングに入る訳ですが、この工程は「同じ作業の繰り返し」ですし コーティングを重ねる事で変化していくボディー表面の艶やセルロースの液溜まりによって起こる段差等が写真では分かりにくいと思います。


ですので ブログのネタとしては不向きなのでしょうが、ハンドメイドルアー作りにおいて欠かす事の出来ない工程ですので 頑張って書いてみますw




まずは木材の目止めの為に薄目のセルロースにどぶ浸けします。


初めてのコーティングでは必ず「毛羽立ち」が出るので これをサンドペーパー等で滑らかにしてやる事で 次のコーティングからはキレイなセルロースコートが作られて行きます。


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1度目のコーティングが乾燥した所です。


艶も無く 言われなければ木材そのままにも見えてしまう位ですが、表面を触るとコート前よりもザラザラした感触になります。

このザラつきはペーパーでさっと撫でるだけで無くなりますので特別難しい作業ではありません。


因みに現在使用しているセルロースですが 以前書いた物よりも若干薄くしています。

FOKのセルロース1に対してシンナーを2の割合で混ぜた物を薄目のセルロースとして、又セルロースとシンナーを同量で混ぜた物を濃いセルロースとして使用しています。


表面のザラつきが取れたら もう1度 薄目のセルロースにどぶ浸けしてやりますが この時木材の種類によっては先程よりも軽いザラつきが出る事が有るので その際は1回目と同じようにペーパーを当てておくと良いかと思います。



薄いセルロースコーティングが2回終わったら 次からは濃いセルロースにて本格的にコーティングして行きます。


薄いセルロースと違い 濃い物は液溜まりやムラが出来る事が有りますので 数回に1度サンディングを挟んであげるとキレイにコーティングしやすいと思います。


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見え難いとは思いますが 薄いセルロースに2回、濃いセルロースに7回程どぶ浸けを繰り返したボディーです。

このボディーは敢えて間にサンディングを挟まずにコーティングしてみました。


こうする事で 液溜まりやコーティングムラが見えやすくなるのではないかと思ったのですが 見えますかね?


ウエイトホールにムラが、各部エッジ付近に液溜まりが出来ています。


この表面に出来た液溜まりやムラを400番のペーパーで無くしてあげます。


その後スポンジペーパーの「スーパーファイン」で仕上げてやれば下地の完成となります。


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凄く分かりにくいかと思いますがスーパーファインまでかけて仕上げたボディーですw


これを全てのパーツに施して行きます。


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こんな感じに仕上がりました。

結構な手間がかかりますが この作業をしておくと仕上がりがグッと良くなります。




さて ここまで出来たら 次にアイホールやリグ穴を開けて行きます。


グラスアイを入れる時や カップリグを使用する場合は木工用のドリルで開けます。


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これはグラスアイを入れる穴ですね。


まち針をアイにする場合は 丸いリュータービットで開けて行きます。


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こんな感じになります。


今回はジョイントルアーがいくつか有るのでジョイント部分の加工をします。


切り離したボディーをそのままヒートンで繋ぐと前後のパーツが結構離れてしまいます。

あまり離れてしまうと 見た目も悪くなりますし、何より暴れ過ぎたりしてアクションに支障をきたしてしまうので好みの間隔に調整出来るように加工しておきます。


まずは 予め開けておいた穴(0.8mm)を2mmのドリルで拡げてやります。


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この穴を丸いリュータービット(4mm程度)で彫って行きます。


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このままではヒートンが入りませんので 更に6mmのリュータービットで拡げます。


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ここまで拡げればヒートンが埋まる感じで入るようになりますので 後はバリを取って仕上げてやります。

この作業を前後のパーツに施してやる事で好みの間隔に調整する事が可能になります。



後は開けた各穴に2回程 薄目のセルロースを細い筆で塗ってやり防水処理をしておきます。


この部分の防水が弱く感じそうですが この後ラッカー系の塗料で塗装する事、そして最後に2液ウレタンの重ね塗りで仕上げる事を考えると 直接ダメージを受けやすい部分でも無いので充分なのかな?と思う訳です。




以上 下地作りの工程でした。


この後 いよいよ楽しい楽しい塗装に入る訳ですが「どんなカラーにしようかな~?」なんて考え出すと「アレも良いな~ コレもなかなか」なんて 眠れぬ夜を過ごす事になるんですよね~w













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